先日、広島県の三段峡に近い自然豊かな場所で、ピアノの演奏を聴きました。
森の中にピアノを置き、自然に囲まれながら音楽を楽しむ演奏会です。
ところが、この日はいくつか予想外の出来事がありました。
演奏中、電子ピアノの音が突然消えてしまったのです。
ピアニストにとっては、思いどおりに演奏できなかった瞬間だったかもしれません。1番盛り上がっていたところで止まったのです。
けれど、その場にいた私たちは、思わずふふふと笑ってしまいました。
また、私の隣に座っていた知り合いの女性が、うっかりスマートフォンを鳴らしてしまうこともありました。普段は絶対そんなことしないのに。
女性は周囲に後から謝っていましたが、誰にでも、うっかりしてしまうことはあるものです。
完璧な一日より、思い出に残る一日
私は、そのとき思いました。
何事もなく、すべてが予定どおりに進んだ一日も、もちろんすばらしいものです。
でも、思いがけない出来事が起きた日のほうが、あとになって鮮明に思い出せることもあるのではないでしょうか。
数年後、あの日のことを振り返って、
「そういえば、演奏中にピアノが止まったよね」
「スマートフォンも鳴ったよね」
そんなふうに、みんなで笑いながら話せるかもしれません。
その場では少し困った出来事も、時間が経てば、懐かしい思い出に変わることがあります。
失敗を恐れすぎずに
失敗しないことは、もちろん大切です。
けれど、失敗を恐れるあまり、何かをすることまで諦めてしまったら、思いがけない出会いや出来事にも巡り合えなくなってしまいます。
今回の演奏会では、ピアノの音色だけでなく、予想外の出来事も含めて、心に残る時間を過ごすことができました。
失敗した人を責めるのではなく、みんなで笑って受け止める。
そんな空気があれば、失敗もいつか、温かな思い出になるのかもしれません。
完璧でなくてもいい。
何年か経ってから、「あの日は楽しかったね」と笑って振り返れる。
そんな一日を、これからも大切にしていきたいと思います。
