近年、障害のある人の就労が多様化し、製造業だけでなく接客業など幅広い分野で活躍の場が広がっています。北海道札幌市にある札幌みなみの杜高等支援学校は、軽度の知的障害を持つ生徒たちが夢を叶え、自信を持って社会に羽ばたけるよう職業教育に力を入れています。
あこがれの航空会社で働く夢を実現
堀田愛佑梨さん(19歳)は、子どもの頃から憧れていた航空会社JALのグランドスタッフとして2023年に就職。軽度の知的障害がある中で、複数の業務を同時にこなす難しさを感じながらも、笑顔でお客様に対応しています。家族旅行で空港を訪れた経験や、現場で働くスタッフの姿に影響を受け、夢を持ち続けた結果です。
先生方の熱意が就職の可能性を広げる
進路指導を担当する佐々木香織先生と高杉美和先生は、生徒一人ひとりの夢や特性に合わせて、月に100社以上の企業へ直接足を運び、就職の可能性を探っています。学校での日常会話からも生徒の希望や適性を見つけ、実習や職業ゼミなど実践的な取り組みを積極的に導入。卒業生の活躍を励みに、常に新たなチャレンジを後押ししています。
社会と企業の理解を深める架け橋に
障害者雇用の法定雇用率が達成できている企業はまだ半数程度。障害者に適した仕事の不足やノウハウ不足が課題です。しかし、熱意ある教員の訪問と説明で企業側の理解が深まり、生徒の可能性を受け入れる土壌づくりが進んでいます。
一人ひとりの力を信じて
札幌みなみの杜高等支援学校の小山学校長は、「これまでの常識にとらわれず、生徒たちの挑戦を全力で応援したい」と話します。多様な特性を持つ生徒たちが、それぞれの「やりたい」を叶えられる社会の実現に向けて、学校と地域、企業が一体となった取り組みが今後も続いていきます。
みんなの声
高等支援だから本当に本当に軽度だよね。だから余計苦労すると思う。健常者に見えてしまう
ASDの娘が空港のグランドスタッフになる夢を持っています。 私は勝手に無理だろうな…と思っていました。 しかし、この動画を見て出来ないと決めつけてしまっていたことを反省しました。 生徒の夢を叶える為に一生懸命の先生方に感動しました。見ながら涙が溢れました。 私も娘の夢を叶えられるように支えになりたいと思います。 素敵な番組をありがとうございました。
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