不思議な出会いは、病院の待合室で
亡くなった祖母の通院を付き添っていたときのことです。
その日は泌尿器科の受診で、病院の待合室に座って祖母と順番を待っていました。
ふと、私のすぐ近くに座っていた60代くらいのご夫婦が、ずっとこちらを見ているのに気づきました。
最初は少し気になったものの、すぐにその理由がわかりました。
「娘にそっくりなのよ」と声をかけられて…
そのご夫婦の奥様が、にこやかに話しかけてきました。
「あのね、あなた…本当にうちの娘にそっくりなのよ」
「今は石垣島で看護師をしてるんだけど、本当に顔も雰囲気もそっくり」
奥様の隣にいた無口そうなお父さんもうんうん頷いています。
とても驚きましたが、なんだか温かい気持ちになりました。
自分の娘にそっくりな誰かを見つけたら、思わず話しかけたくなる気持ちもわかる気がします。
血のつながりがなくても、似ることってあるんだ
その場では、私も祖母も思わず笑顔になりました。
祖母は「そんなこともあるんだねえ」と微笑み、
でも本当に、「血のつながりがない誰かに、自分の大切な人とそっくりな人がいる」というのは不思議ですし、
そんな偶然の中に、どこかご縁や意味のようなものを感じてしまいます。
ただの偶然? それとも運命のいたずら?
病院という少し緊張感のある場所で、
こうして他人同士が笑顔になれる会話が生まれるというのは、やっぱり素敵なことだと思います。
その日以降、何となく石垣島という場所にも親しみを持つようになりました。
きっと今もそのご夫婦の娘さんは、遠い地で誰かのために頑張っているのでしょう。